辻井伸行のベートーベン3大ソナタ 悲愴 月光 熱情の演奏は最高!

今回は、辻井伸行演奏のベートーベンの登場です!

辻井伸行さんのCDデビュー10週年、その成長の証を刻んだディスクが発売されました。

CDは、【BEETHOVEN】NOBUYUKI TUJII 『悲愴』『月光』『熱情』 です。

ピアニストにとって王道中の王道、ベートーヴェンの3大ピアノソナタを、辻井伸行さんがどのように演奏されたのか、辻井伸行ならではの素晴らしいテクニックと音色のベートーベンをぜひ聴いてみてください!

ベートーベンの3大ピアノソナタの曲は、ほとんどの人が耳にしたことのある名曲ですよね・・

3大ピアノソナタ『悲愴』『月光』『熱情』について、辻井伸行の演奏動画を交えて簡単に解説をしますネ!

辻井伸行演奏のベートーベン 「悲愴」

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辻井伸行さん演奏のベートーベンピアノソナタ『悲愴』はどんな楽曲なのでしょうか。

ベートーベン3大ピアノソナタのひとつ『悲愴』は、1797~98年(ベートーヴェン27〜28歳)の作品で、ベートーヴェンの創作時期としてはかなり初期の若い時の作品ですね。

「悲愴」のタイトルのように、第一楽章では荘厳で鬱屈とした主題が流れ、第三楽章の悲しくせつないメロディーが印象的である間で、それらとは対照的にこの第二楽章ほっとするような深い情感を湛え歌うベートーヴェンが書いた最も美しいメロディーの一つといわれています。

多くの映画・ドラマなどの作品で使用され、1960年代の世界的ポップス史上最強のバンド、ビートルズの楽曲にも取り入れられたのでも有名で、その点でも第2楽章は一層有名な曲になって、「悲愴」といえばこの曲というほどですね。

 

この動画は辻井伸行さん演奏のベートーベン「悲愴」第2楽章で「題名のない音楽会」の時のものと思われますが、当時の司会者でバイオリニストの五嶋龍さんがその演奏を聴いて「とても感動しました!」と言ってたのが印象的でしたね・・

そうです! 素晴らしいとか、美しい、とかの感想や評価はいろんなアーチストに対して、良くある評価ですが、「感動」~というのはなかなか少なく、やはりノブ君だからこその天才ピアニストの誰も真似のできない音色を響かせて、プロの音楽家までも、聴く人の心が深く動かされるのです・・

モチロン、ベートーベンの素晴らしい名曲だからこそ、でもありますが・・

辻井伸行さんは、17歳で「ショパン国際ピアノコンクール」、20歳で「ヴァンクライバーン国際ピアノコンクール」に挑戦して『奇跡のピアニスト』と呼ばれ、絶賛されて大きく世界に羽ばたくきっかけをつくり、今や人気、実力ともに日本を代表するピアニストとして世界に羽ばたき、大活躍されていますよね。

デビュー10周年のCDは、テクニックも音色も10年前より益々深く磨きがかかって、感動の楽曲になっていると思いますので、ぜひ聴いてみてください。

辻井伸行演奏のベートーベン『月光』

 

辻井伸行演奏のベートーベン『月光』はベートーヴェンのピアノソナタの中でも異色の作品といわれています。

ソナタ形式に反し「月光」だけはゆったりと静かなフレーズが延々と続く破格の曲となっているからということなのだそうです。

ベートーベンが31歳のときの作品で、弟子であり恋人でもあったイタリアの伯爵令嬢ジュリエッタ・グイチャルディに捧げられたといわれてます。

ジュリエッタは当時17歳でベートーベンとは14歳も年の差がありましたが、それ以上にベートーヴェンが苦しめられたのは年齢差よりも身分の差であったという。

「月光」というのは通称で、ベートーヴェンがつけたと思われる正式なタイトルは、
「チェンバロまたはピアノのための幻想曲風ソナタ」となっています。

幻想曲とは、即興曲に近く、形式にとらわれない自由な曲という意味です。

月光」という標題は、ベートーベン死後の1832年に、ルートヴィヒ・レルシュタープが第1楽章について「ルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう」とコメントしたことに由来しています。

辻井伸行さんの「月光」の、特に第1楽章の演奏は、低い音色の弱音が続いて、心に深く染み入る音色が私はすごく好きです・・
深く静かに、しかも心にドンと響く音色は、他の誰からも聴いたことのない音色と響きです・・

ついその世界へ入りこんでしまいます・・

まさに、天才作曲家のベートーベンと、天才ピアニストの伸行くんが見事マッチングした演奏と言えますネ・・

上記動画は、辻井伸行さんが、本場ドイツで、ベートーベン「月光」第1楽章のコンサートでの演奏模様ですが、本場ならではの、クラシック演奏に厳しい評価のプロの演奏家も一般聴衆も、聴き入っている様子が伺えますよね・・

「月光」第3楽章は、第1楽章とは全くちがって、速く疾走感に満ちた、緊張の途切れるところのない曲で、この3楽章が好き、という人も多いようです。

確かに、第3楽章は静けさから一転、明るく活発な早いリズム感に、ワクワク感を覚えるからかもしれません・・

ともかく、下記動画で、辻井伸行さんの『月光』第3楽章の演奏を聴いてみてください。
↓ ↓

辻井伸行演奏のベートーベン「熱情」

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辻井伸行さん演奏のベートーベン「熱情」ソナタは、1805年ころの作で、交響曲第5番「運命」の作曲と同じ頃と言われています。

ベートーヴェンはこの作品を発表する数年前に聴覚が失われて、音楽家にとって生命線である聴覚障害は深刻な状態をもたらします。

人生に絶望し、弟たちに宛てた手紙、1802年には有名な「ハイリゲンシュタットの遺書」をしたため、自殺まで考えるほどの絶望に追い込まれたベートーヴェン でしたが、

この苦悩を芸術に対する強い使命感と情熱を持って乗り越え、1804年には傑作の交響曲第3番「英雄」を発表します。

ベートーヴェンは1803年にエラール製のピアノを贈られたことにより、音域が拡大されたことが、次の作品『熱情』に大いに生かされていると言われています。

以後、このエラール製のピアノによって拡大された音域が、曲中で存分に活用され、曲の感じもダイナミックになっていくのです。

そしてこの作品『熱情』では新しいピアノの可能性を試すべく、新しく拡大された最高音域を駆使し、まるでオーケストラのような力強くダイナミックな響きとなり、存分に堪能することが出来るのです。

(動画で辻井伸行くんの演奏で聴いてみてください。)
↓ ↓

 

従って、『熱情』は、今までには無かった<最高音域>を駆使した、燃えるような激しい感情を見事に表しており、ベートーヴェンの最高傑作のひとつに数えられるのです。

『熱情』は、ピアニストには劇的な情熱が、演奏には非常に高度な技術が、要求されるとしています。
ベートーベン自身もこの曲の出来に満足し、内容を気に入っていたようです。

まとめ

今回は、天才ピアニスト、辻井伸行さんの演奏によるベートーベンの3大ピアノソナタ『悲愴』『月光』『熱情』についての簡単な解説及び感想でしたが、いかがでしたでしょうか?

この3大ソナタ『悲愴』『月光』『熱情』の全てが辻井伸行の演奏で1枚のCDに収められているなんて、素晴らしいですよネ!

彼の [3大ソナタ演奏のCD] は、ぜひ聴いてみてくださいネ!

このブロブを書くにあたり、再び、三たび、とノブ君の演奏を聴いているのですが、聴くたびに、言ってしまえば、「彼の演奏を上回るピアニストはいない」~と思ってしまいます・・

言葉で表すのは難しいですが、一音一音に意味があり、色や表情があり、景色があるのです・・
そして”感動”があるのです!

”百聞は一見にしかず”、と言いますが、”百聞は一聴にしかず”  です。

辻井伸行くんの”天の声”~ならぬ、”天の音”を、1枚のCDでぜひ堪能してくださいネ!

 

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