辻井伸行、といえば、今や天才ピアニストとして世界的に活躍をされていて有名ですが、17年前の2005年の第15回ショパン国際ピアノコンクールに最年少の17歳、高校生の時に出場されているのですネ!
今回は、辻井伸行が挑戦した第15回ショパン国際ピアノコンクールについてのお話です。
今から17年前になります・・
何故今頃?~と思われるでしょうが、現在は、すでに世界で活躍され、有名になった辻井伸行さんの成長記として、若かりし17歳の時の挑戦の様子をあらためて思い起こすのも意味があるかナ、との思いです・・
ショパンコンクールは5年に1回開かれる、ショパンの楽曲のみの演奏による国際コンクールですが、6歳の時から指導を受けてきた、東京音楽大学の講師である川上昌裕先生は、伸行くんが「ショパンコンクールに出たい」と言ったとき、「まだ早い、次回にしよう」と反対されたそうです。
でも彼の決意は固く、挑戦することになったようです。
その時のショパンコンクールの様子や演奏曲目、コンクールの審査結果など、Youtubeでの動画を交えてお伝えしたいと思います。
辻井伸行がショパンコンクールに挑戦!
辻井伸行くんはショパンコンクール出場に当たって
「最年少での挑戦であるし、思う存分演奏して、もし結果で落ちたとしても何の悔いもない」
~と言ってましたね・・
辻井伸行のショパンコンクール出場は予備予選から始まり、314人の中から80人が選ばれ、2次予選で30人、3次予選で12人のファイナリストが選ばれて、最後に決勝で1位~6位が決まるのです。
そして、伸行くんは、予備予選でいきなり難関と言われる「エチュード 作品10-1」を演奏して聴衆を驚かせましたが、その演奏はは堂々たるものでした。
演奏後のインタビューではノブくんの「やったーといった感じです」~と言ってましたね!
思う存分の演奏が出来て、実力を存分に発揮できたからでしょう。
予備予選の結果は、辻井伸行くんは無事に審査を通過し、2次予選も、審査が難航してかなり遅い深夜の発表となりましたが、伸行くんはこれも無事に通過して、30人の中に選ばれたのです!
引率指導していた川上先生も
「素晴らしい演奏だった。何も言うことはない」~と感動の面持ちで絶賛してましたね!
また、川上先生は、「楽譜をそのまま弾いただけではショパンにならない。」
「伸くんには17歳では考えられない一音一音にこめる表現力がある」とものべて、彼の類まれなる才能を称えてます。
無事、2次予選へ進んだノブくんは、
「今の17歳で出来る限りのことを精一杯やるだけで、それでいいです。やるだけのことはやってきたから、もし、落ちても悔いはない」・・・と思いを語っていました。
辻井伸行 ショパンコンクールの曲目
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辻井伸行のショパンコンクールの演奏曲目は、
予備予選でいきなり難関と言われる「エチュード 作品10-1」の演奏から始まり、「エチュード 作品10-2」「ソナタ3番第1楽章」を演奏し、
2次予選では、「アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ」のクライマックス。演奏後の拍
会場から多くの「ブラボー」の声と拍手はいつまでもなりやまず、異例の4回のカーテンコールだったようです。
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辻井伸行が、この時のショパンコンクールで演奏した楽曲が2枚のCDに収められていて、若き17歳の伸行くんのピアノの音色が聴けますので、興味のある方は、どうぞ手に入れて聞いてみてください。
すっかりオトナになった、現在33歳の伸行くんのピアノの音色と比べてみるのも、面白いかもしれませんね!
若々しさと躍動感がみなぎるピアノ演奏をお楽しみください!
DISC1 1.エチュード ハ長調 Op.10-1 《録音:2005年10月 ワルシャワ・フィルハーモニー・ホール》 2.エチュード 嬰ト短調 Op.25-6 3.ノクターン ロ長調 Op.62-1 4.ワルツ 第4番 ヘ長調 Op.34-3「華麗なる円舞曲」 5.舟歌 嬰ヘ長調 Op.60 6.6つのプレリュード 変ホ長調 Op.28-19 7.6つのプレリュード ハ短調 Op.28-20 8.6つのプレリュード 変ロ長調 Op.28-21 9.6つのプレリュード ト短調 Op.28-22 10.6つのプレリュード ヘ長調 Op.28-23 11.6つのプレリュード ニ短調 Op.28-24 12.スケルツォ 第2番 変ロ短調 Op.31 DISC2 1.アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 Op.22 2.4つのマズルカ ト短調 Op.24-1 3.4つのマズルカ ハ長調 Op.24-2 4.4つのマズルカ 変イ長調 Op.24-3 5.4つのマズルカ 変ロ短調 Op.24-4 6.ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 第1楽章 アレグロ・マエストーソ 7.ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 第2楽章 スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ 8.ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 第3楽章 ラルゴ 9.ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 Op.58 第4楽章 フィナーレ:プレスト・マ・ノン・タント |
以上、ショパンコンクールでの演奏の楽曲ですが、ずいぶん多いですね・・
でもこれは、第2次予選までの演奏された楽曲なのです。
3次予選まで進めば、これに加えて演奏時間約50分くらいの、いくつかの楽曲の演奏と、
ファイナルまで進めば、更に加えて、ピアノ協奏曲(1番、または、2番)の大曲の演奏で時間にして約40分くらいの演奏をするので、体力的にも大変な演奏の量ですね・・
でも、本当は、決勝であるファイナルで、辻井伸行くんの「ピアノ協奏曲」の大曲を聴きたかった!
これが聴けなかったのは残念、~との気持ちです・・
辻井伸行 ショパンコンクールの結果
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辻井伸行のショパンコンクールへの挑戦結果は、
予備予選で314人から80人となり、伸行くんは見事通過を果たします。
次の1次予選では、80人から30人にしぼられるが、これも、ノブ君は見事通過!
2次予選は、「アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ」のクライマックスで、
演奏後の拍手はなりやまず、会場から多くの「ブラボー」の声、その後も拍手はいつまでもなりやまず、異例の4回のカーテンコールだったようです。
残念ながら本選には進めなかったものの、ショパンコンクール音楽批評家賞を受賞しました。
そして、辻井伸行くんのショパンコンクールへの挑戦は、これで終了となりました。
結果はともかく、まだ17歳のノブくんが、世界へむけて、世界一の国際ピアノコンクールに挑戦した、その心意気に拍手を送りたいと思います!
この一件からも、彼は自分が全盲の障碍者であるとかは、特に音楽に関してはマイナス要素とは思ってなくて、常に前向きで目標に向かって明るく、希望をもって前進していく”天才ピアニスト”であることに、心から応援したいし、今後のますますの活躍に期待したいですね!
まとめ
辻井伸行くんの、初めての国際コンクールの挑戦となる「ショパン国際ピアノコンクール」の情景と、伸行くんのコンクールに挑む様子についてお話しましたが、あなたは、どう感じましたか?
全盲である彼が、それを全く感じさせない演奏をして、ショパンの心をつかみ表現できるなんて、本当に凄いことですよね!
それから十数年が経ち、辻井伸行くんは今では、世界を飛び回って世界中の人たちに感動を与える演奏をし続けています。
これからもノブくんは、その素晴らしい表現力と、心の琴線に触れる音色で世界中の人々にますます感動と癒しを与えられるピアニストとして、活躍して欲しいと念願しますが、あなたはいかがでしょうか?
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